はじめに
前回は、定冠詞を解説しました。
今回は、イタリア語の複数名詞について解説していきます!
みなさん、英語で名詞を複数形にするときは、”-s”や”-es”を語尾につければよかったですが、イタリア語ではどのようにすればいいかわかりますか?
イタリア語で名詞を複数形にする際は、語尾の母音を変化させるのです!(イタリア語の男性名詞と女性名詞がわからない方は、まずこちらを読んでください。)
それでは、もう少し詳しく、学んでいきましょう!
名詞の複数形
名詞の複数形は、これまで学んだ冠詞と比べると、例外が多くて少しややこしいです。
しかし、基本を覚えて、あとは読んだり聞いたり、話したりしているうちに、自然と身についていくので心配しないでください!
それでは、基本からみていきましょう。
名詞の複数形:基本形(規則的な語尾変化)
男性名詞と女性名詞の場合に分けて解説していきますね。
男性名詞では、単数形が”-o”で終わる際は、複数形では“-o“から“-i”に変化します。
女性名詞では、単数形が”-a”で終わる際は、複数形では“-a“から“-e”に変化します。
男性名詞と女性名詞にかかわらず、単数形が”-e”で終わる際は、複数形では“-e“から“-i”に変化します。
実例を見ると
単数形が”-o”で終わる男性名詞では
un tavolo(1つのテーブル) → due tavoli(2つのテーブル)
un libro(1つの本) → due libri(2つの本)
単数形が”-a”で終わる女性名詞では
una ragazza(1人の少女) → due ragazze(2人の少女)
una borsa(1つのかばん) → due borse(2つのかばん)
単数形が”-e”で終わる名詞は
un bicchiere(1つのグラス) → due bicchieri(2つのグラス)
una chiave(1つの鍵) → due chiavi(2つの鍵)
という形になります。
次から、例外の形を見ていきます!
名詞の複数形:単数形と複数形が同じ形
語末にアクセントがある名詞や外来語は、複数形になっても語尾変化がおきません。
実例を見ていくと、
語末にアクセントがある名詞だと、
un caffe(1つのコーヒー) → due caffe(2つのコーヒー)
un città(1つの都市) → due città(2つの都市)
外来語だと
un autobus(1つのバス) → due autobus(2つのバス)
という形になります。
名詞の複数形:語尾が”-co”や”-go”で終わる男性名詞
複数形にする際に、語尾が“-co”の場合は”-chi”に変化し、語尾が“-go”の場合“-ghi”に変化することがあります。つまり、語尾の母音の前に”h”が入ることがあるのです。1)amico → amiciのように、”h”が入らない例もあります。
実例をみると、
語尾が“-co”の場合、
un bosco(1つの森) → due boschi(2つの森 発音:ボスキ)
語尾が“-go”の場合、
un albergo(1つのホテル) → due alberghi(2つのホテル 発音:アルベルギ)
という形になります。
名詞の複数形:語尾が”-ca”や”ga”で終わる女性名詞
複数形にする際に、語尾が“-ca”の場合”-che”に変化して、語尾が“-ga”の場合“-ghe”に変化します。つまり、語尾の母音の前に“h”が入ります。
実例をみると、
語尾が“-ca”の場合、
una banca(1つの銀行) → due banche(2つの銀行 発音:バンキ)
語尾が“-ga”の場合、
un‘acciuga(1匹のアンチョビ) → due acciughe(2匹のアンチョビ 発音:アッチューゲ)
という形になります。
名詞の複数形:語尾が”-io”で終わる男性名詞
“-io”が語尾で”-i”にアクセントがない名詞の複数形は、“-i”が語尾となります。
実例をみると、
“-io”が語尾で”-i”にアクセントがない場合、
uno stadio(1つのスタジアム) → due stadi(2つのスタジアム)
un negozio(1つのお店) → due negozi(2つのお店)
“-io”が語尾で”-i”にアクセントがある場合、
uno zio(1人のおじ) → due zii(2人のおじ)
un pendio(1本の坂道) → due pendii(2本の坂道)
となります。
名詞の複数形:語尾が”-cia”や”-gia”で終わる女性名詞
“-cia”や”-gia”が語尾で”-i”にアクセントがない名詞の複数形は、“-ce”や”ge”が語尾となります。
実例をみていくと、
“-cia”が語尾で”-i”にアクセントがない場合、
un‘arancia(1つのオレンジ) → due arance(2つのオレンジ)
“-cia”が語尾で”-i”にアクセントがある場合、
una farmacia(1つの薬局) → due farmacie(2つの薬局)
“-gia”が語尾で”-i”にアクセントがない場合、
questa pioggia(この雨) → piogge
“-gia”が語尾で”-i”にアクセントがある場合、
una bugia(ある嘘) → bugie
という形になります。
以上が、例外の形となります。
おわりに
今回は、イタリア語の複数名詞の要点を説明しました。
変則的な語尾変化を覚えるのが大変だったかもしれません。
しかし、一度に全てを覚えるのではなく、イタリア語を使っているうちに(読んだり、聞いたり、話したり、書いたり)、徐々に覚えていけば大丈夫ですよ!!
男性名詞と女性名詞がまだ十分に整理できていない方は、こちらの記事をお読みください!
次回は、イタリア語の品質形容詞について説明していきます。
Ciao!!(バイバイ)
References
1. | ↑ | amico → amiciのように、”h”が入らない例もあります。 |
コメントを残す