はじめに

前回は、イタリア語の不定冠詞について解説しました。(不定詞がわからない人はこちら。)

今回は、同じ冠詞1)冠詞とは、ヨーロッパ諸国語などの品詞の一つ。名詞の前につけ、数・性・格などを示す語。英語で考えると、”aやan”が不定冠詞、”The”が定冠詞。でも定冠詞について説明していきます。

実は、英語の定冠詞である”The”と違って、イタリア語の定冠詞は複数形と単数形で形が異なるのですが、今回は単数形の定冠詞についてだけ解説していきます。

(複数形の定冠詞については、名詞の複数形の記事と一緒に説明します!)

定冠詞

不定冠詞と同じで、まずは基本形から覚えていきましょう。

定冠詞:基本

定冠詞とは、「その〜」を示す冠詞で、英語で考えると「The」といった定冠詞を考えるとわかりやすかもしれません。

では、イタリア語の定冠詞の基本から覚えていきます。

男性名詞につく不定冠詞は、il

女性名詞につく不定冠詞は、la2)女性名詞の頭文字が子音の時は、”la”という定冠詞、頭文字が母音の時は、” l’ “という定冠詞という覚え方でもいいです。

と覚えてください。

実例を見ると、

男性名詞では、

il palazzo (その建物)

il libro (その本)

il biglietto (そのチケット)

女性名詞では、

la penna (そのペン)

la porta (その少女)

la casa (その家)

という形になります。

定冠詞:例外

しかし、不定冠詞と同様に、例外が存在します。

それは、男性名詞や女性名詞の頭文字の違いによるものです。

具体的に例外を見てみると、

男性名詞の場合、

頭文字が、“z”で始まる名詞”s+子音”で始まる名詞の際は、

その名詞につく不定冠詞は、loになります。3)不定冠詞のunoの原則と同じです。不定冠詞を復習したい方はこちら

実例を見ると、

lo zaino (そのリュック)

lo stadio (そのスタジアム)

となります。4)例が多くありませんが、”pn, ps, x, gn”から始まる男性名詞につく定冠詞も、loとなります。(これも不定冠詞のルールと同じですね。) 

女性名詞男性名詞の場合、

頭文字が、“母で始まる名詞の際は、

その名詞につく不定冠詞は、l’になります。(男性名詞につく不定冠詞の基本形と同じなので混乱しないでください。)

そして、発音に気をつけてください。この不定冠詞unと母音で始める女性名詞はつなげて発音します。

実例を見ると、

l‘amica (その女友達、発音:ラミーカ)

l‘isola (その島、発音:リーゾラ)

l’albergo (そのホテル、発音:ラルベルゴ)

l’orologio (その時計、発音:ロロロージョ)

となります。

おわりに

今回は、イタリア語の定冠詞の要点を解説しました。(不定冠詞をまだ理解できていない人は、前回の記事を読んでくださいね。)

次回は、名詞の複数形を解説したいと思います。

Ciao!! (バイバイ)

References   [ + ]

1. 冠詞とは、ヨーロッパ諸国語などの品詞の一つ。名詞の前につけ、数・性・格などを示す語。英語で考えると、”aやan”が不定冠詞、”The”が定冠詞。
2. 女性名詞の頭文字が子音の時は、”la”という定冠詞、頭文字が母音の時は、” l’ “という定冠詞という覚え方でもいいです。
3. 不定冠詞のunoの原則と同じです。不定冠詞を復習したい方はこちら
4. 例が多くありませんが、”pn, ps, x, gn”から始まる男性名詞につく定冠詞も、loとなります。(これも不定冠詞のルールと同じですね。)